今まで床をアロマを含ませた雑巾で水拭きをしていたのですが、せっかくプロの方に


ワックスがけをしていただいたので、ワックスシート(ドイツ・アロウ社のもの。


アロウ天然ワックス使用、匂いが自然)で拭くことにしました。





床を拭きながら、床に映った自分を見て、ふと、私って床を拭くのが好きなのではなくて、


床を拭いている「自分」が好きなんだって。


ナルシシズムの語源となった、池の水面に映った自分に恋したナルキッソスの逸話を


思い出し、片付け、掃除をする「自分」が好きなんだ、だから続けられるんだって、


私って「ナルシシスト」なんだって気づいてしまったのです。


今までずっと「分別のある大人」であろうしてがんばって生きてきたのに、


息苦しく感じてきたのはこの「自分大好き」なせいなのかもしれない。


誰しも自分が好きなので、だから別段どうしたってことではないのですが、


50を過ぎたことだし、これからは自分に素直に生きてもいいかなと思い家族に向かって



私「お母さん、ナルシシストだと思う。今までは家や部屋が綺麗に片付いていることに


喜びを感じてきたし、満足してきたけど、これからはその気持ちを自分に向けようと思って。


分別のある大人であることもやめようかな。」



長男「はあ~。何言ってんの。頭大丈夫?


確かに最近痩せたとは思うし、道で会った時、もう母親には見えなかった。


おれは別に構わないけど、まだ妹の母親としての役割が残っているんじゃないの。」



私「あなたからそんな分別のあることを言われるとは思わなかった。


自分は親の望むような子供であることをずっと拒否し続けてきたのに、


私にいわゆる母親像を求めのはフェアじゃないんじゃないの。」


娘「ナルシシストかどうかは分からないけど、ちょっと痩せたぐらいで、


なんなのその浮かれ具合。最近鏡ばっかり見てるし、ほんとそれやめてほしい。


4月から勉強始まるんでしょ。大丈夫なの。」




私「ちゃんと4月からは勉強するから。自分に気持ちを向けるのは期間限定にする。


3月いっぱいで一区切りつけるから。いいでしょ~。お願い……。」



主人「…………。」



ずっと「分別ある大人」になろうとしてきたのに、そうありたい思ってきたのに、


キャロライン・ケネディ駐日大使のような高潔でしわを隠さない内面の美しさを


持っている人が理想だったのに……。