今日はマヤの予言(2012、12、21または22に世界が終わるというヤツ)が気になって、
空も雨のせいか一日中曇っていて日の光が感じられず、疲れていたこともあり、
一日中、家にこもって寝ていました。このまま世界が終わってもそれでもいいかな、なんて、
考えてしまって、なんか終末っぽかったです。
冬至が太陽の死と再生の意味していた古代人の気持ちがなんか実感できました。
そんな気分な時に「55歳からのハローライフ」村上 龍 著を読んでしまった。
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もともと新聞に掲載されていた連載小説で、5つの中編小説となっています。
定年退職後の離婚、定年を前にしてのリストラ、定年退職後の再就職の厳しさなど
日本人なら誰にでも起きそうな、かなりリアルな5つの中高年の人生が描かれていました。
「お金や健康など不安はある。だが人生でもっとも恐ろしいのは後悔と共に生きていくことだ」
そういって離婚した女性が一人で生きていくことを決めていくのですが、
それでも58歳で離婚して、たいした財産も貯金もなく、パートだけの収入でほんとうに
生きていけるのか気になりますが。人に頼らず生きていこうとする人にはきっと手が差し伸べ
られるということなのでしょう。
定年を前にリストラされた男が、ホームレスに転落した中学の友人に偶然出会い、彼の母親に
会いに行く話は思わず涙します。
どの話も今の日本で生きることへの不安、それは生きることにお金がかかることであり、
そのお金を作り出せない自分に苛立ち、長く生きることに喜びを感じられないものばかり
ですが、それでも生きていかなくてはいけない現実に少しずつ向き合い、
希望を見出して生きていこうとする姿に、自分を重ねてしまします。
そして、希望は国が与えてくれるものではなく、自分の中に芽吹かせなくてはならず、
人との信頼の中にこそあるというもの。
2012年で世界は終わらなかったので、私も2013年に希望を見出して生きていかないとなあ。